【2026.11.4】カニ詐欺で「損害賠償請求」脅迫…なぜ詐欺犯人の言葉に法的効力はないのか?|民法の契約と詐欺罪をわかりやすく解説

民法・契約・トラブル
神崎教授
神崎教授
おはよう、蓮。今日は「カニ詐欺で受け取り拒否したら損害賠償請求されるぞ」という脅迫のニュースをピックアップしたよ。詐欺師の言葉って実は法律的に何の効力もないんだ。その理由と民法の仕組みを一緒に学ぼう。

「損害賠償請求するぞ」という脅しが通用しない理由

contract agreement law business
Photo by geralt on Pixabay

最近、カニカニ詐欺(架空請求詐欺の一種)の被害者が商品受け取りを拒否したら「損害賠償請求する」と脅迫電話を受けるケースが増えているんだ。これは12月に向けて特に警戒が必要な詐欺手口なんだが、ここで大事な法律知識がある。

詐欺師が言う「損害賠償請求」は、法律的には全く効力がないんだ。なぜなら、詐欺という犯罪行為で成立した「契約」自体が、民法上無効だからなんだよ。詐欺はね、民法第96条で「詐欺による意思表示は取り消すことができる」と明記されている。つまり、詐欺師が被害者に架空の契約内容を信じさせた瞬間、その契約は法律的に成立していないということなんだ。

蓮
蓮
でも教授、詐欺師が「損害賠償請求する」って脅してきたら、本当に請求されるんじゃないですか?怖くないですか?

詐欺による「契約」から生じる民法上の権利

蓮の質問はもっともだね。詐欺師が実際に損害賠償請求訴訟を起こすことはありうる。だけど、その訴訟で詐欺師が勝つ可能性はほぼゼロなんだ。なぜなら、詐欺による契約は民法第96条で「取り消し可能」であり、被害者が取り消し権を行使すれば、契約は遡って(さかのぼって)無効になるからなんだ。

さらに大事な点として、詐欺の被害者は詐欺を理由に民法第709条の不法行為に基づく損害賠償請求をする権利がある。つまり、詐欺師を訴えるのは被害者の側なんだ。詐欺師が被害者を訴えることはできても、法廷では「君の詐欺行為こそが違法だ」と逆襲されるわけだ。これを「民法上の権利濫用(けんりらんよう)」という。民法では、権利を行使する場合でも、その行使方法が違法行為(詐欺)に基づいているなら、その権利行使は認められないんだよ。

詐欺罪との二重の保護:民事と刑事

ここが重要なポイントなんだが、詐欺は単なる民事トラブルではなく、刑法246条で刑事犯罪(詐欺罪)として定められている。最高で懲役10年の犯罪なんだ。つまり、カニ詐欺の加害者は、被害者から民事損害賠償を受けるだけでなく、警察に逮捕される可能性もあるわけだ。

そして、被害者はこの詐欺事件を警察や国家公安委員会に被害届を出して、刑事告訴することができるんだ。被害者が「損害賠償請求する」と脅されたら、むしろそれは「脅迫罪」(刑法222条)にもなりうる。詐欺師が自ら犯罪を二重に重ねているようなものなんだよ。

神崎教授
神崎教授
だから、もし詐欺の被害に遭ったら、怖い電話が来ても相手にするな。むしろ警察や消費者センターに通報すること。詐欺師の言葉は、法律的には何の重みもないんだ。

消費者が知るべき「受け取り拒否」の権利

最後に、被害者の実務的な対応を説明しておこう。カニ詐欺で架空の商品が届いた場合、受け取り拒否はもちろん合法だ。なぜなら、詐欺による契約は無効だから、被害者には商品を受け取る義務がないんだ。受け取り拒否をしても、詐欺師から「損害賠償請求する」という脅迫を受けたら、むしろそれ自体が犯罪になる可能性がある。

実際のところ、詐欺師は被害者を訴える度胸などないんだよ。なぜなら訴訟になれば、詐欺の事実が公式に認定されて、刑事告訴につながる可能性が高いからだ。つまり、詐欺師の脅迫は一種の「ハッタリ」に過ぎないわけだ。被害者は堂々と受け取り拒否をし、警察に届け出ればいい。

今日の教授まとめ

カニ詐欺で「損害賠償請求する」と脅されても、法律的には詐欺による契約は無効だから、詐欺師の請求は通らない。むしろ脅迫行為自体が犯罪になる可能性がある。被害者は受け取り拒否をして、警察に通報するべきだ。詐欺師の言葉に法的効力はないんだ。

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📰 関連最新ニュース

12月のカニ詐欺シーズンに向けて、被害防止キャンペーンが全国で実施されている。岩手県盛岡市では、消費者トラブル・特殊詐欺の疑似体験講座が開催され、中学生たちがネット詐欺の手口を学んでいる。また、室蘭市の消費者協会も市内中学で特別授業を開いており、若い世代への予防教育が強化されているんだ。

アフィリエイト事業詐欺も増加しており、「準備金が必要」という名目で消費者金融へ借金させられるケースも報告されている。被害者の多くは甘い言葉に誘われた大学生で、80万円以上の被害も出ている。これらはすべて詐欺罪として警察が捜査対象としているんだ。

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蓮
蓮
教授、つまり詐欺師の脅しは全部ハッタリなんですね。安心して警察に通報できます!
神崎教授
神崎教授
そう。詐欺師は実は法律をかなり舐めてるんだ。むしろ被害者が法律を味方につければ、詐欺師の言葉なんて風に吹かれる落ち葉みたいなもんさ(笑)。

📖 今日の法律用語:詐欺取消権(さぎしゃきょくしゃけん)=詐欺により契約を無効にできる被害者の法的権利。民法第96条で定められている。

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